高齢者らが長期入院する「療養病床」のうち約14万床を新しい介護施設などに転換させる計画で、厚生労働省は3種類の施設案をまとめた。医療の必要性に応じて、医師が常駐するタイプから医師のいない個室タイプまで3段階に分類。医療機関に2018年4月からの転換を促すが、2年以上の経過措置も認める。
療養病床は医療費を抑える目的で、17年度末までの廃止・転換が決まっている。全国の約27万床のうち、「介護型」の6万1千床と「医療型」のうち比較的症状の軽い患者が入院する7万6千床が対象。社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の特別部会で議論し、来年中に法整備する。
厚労省案では、医療ニーズの高い人は医師が常駐する介護施設に移る。入居者1人当たりの床面積は8平方メートルで、療養病床の6・4平方メートルより少し広くなる。
このタイプは2種類で、医師の配置に差をつける。認知症など比較的症状の重い人向けの施設は医師1人で48人を担当し、看護師と介護職員がそれぞれ1人で6人をみる。より軽症な人向けの施設は医師1人の担当を100人とする代わりに、看護師か介護職員1人で3人をみるようにする。
一方、比較的容体が安定している人が移る施設は居住性を重視。終末期まで入居できる特別養護老人ホームに近づけ、病院の機能を縮小する。入居者1人当たりの床面積は13平方メートル以上で個室。特養の基準の10・65平方メートルより広い。医師は常駐しないが、看護師か介護職員1人が担当する入居者は3人で、特養と同じ水準。医療機関を併設する形にして、医療サービスも受けやすくする。
部屋代や食費などは3施設とも入居者の自己負担だが、医師常駐型の施設では低所得者向けの補助も検討する。
■解説 10年ごしの再編計画に現実味
2006年度に厚労省が打ち出した療養病床の廃止計画が、ようやく現実味を帯びてきた。
療養病床は、たんの吸引といった医療も必要な患者が使うベッド。廃止計画は、医療の必要性が低い人も在宅で対応できず退院しない「社会的入院」を続け、医療費が膨れるという批判が背景にある。だが、医師が1人しかいない老人保健施設などへの移行案に医療機関側は反発。当初、11年度末だった期限は、17年度末までに延期された。
今回の厚労省案は、医療機関側が求めてきた「医療ニーズに対応できる施設」に一定程度、応えた。期限が迫るなか、新施設の整備が医療機関の経営を圧迫しないように、2年以上という長い経過措置も設けることとした。入院している患者の行き場がなくならないように、スムーズな移行に向けた調整が欠かせない。
<アピタル:ニュース・フォーカス・特集>
http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/
--療養14万床再編案 医師常駐2種類・容体安定なら個室:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASJBP24D5JBPUBQU001.html
高齢者らが長期入院する「療養病床」のうち約14万床を新しい介護施設などに転換させる計画で、厚生労働省は3種類の施設案をまとめた。医療の必要性に応じて、医師が常駐するタイプから医師のいない個室タイプま…
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